ウナギを強制的にメスにする方法とは!?
- ウナギをメスにする実験

養殖場のウナギは、過密飼育が原因で、ほとんどがオスになっていしまうという話を前回しました。
ウナギ完全養殖を目指すにはどうしてもメスの個体が必要になります。
これまでは、天然のメスのウナギを捕獲して、実験に利用していたのですが、近年、ウナギが取れなくなっています。
そこで、ウナギのメスを養殖場で作れないかという研究が行われてきました。
愛知県内水面漁業研究所で実験が成功しました。
どんな研究かというと、
河口で採取されたシラスウナギを餌付けてから、飼料1kgあたり、10mgのエストラジオール-17β(女性ホルモンともいう)を添加した配合飼料を1週 間に2回与えて28℃の加温飼育をします。
3つのグループに分けて実験を行いました。
●4か月間女性ホルモンを含む配合飼料を与えたグループ
●2か月間女性ホルモンを含む配合飼料を与え、その後通常の配合飼料を与えたグループ
●最初の2か月通常の配合飼料を与えて、その後の2か月女性ホルモンを含む配合飼料を与えたグループ
4か月間、女性ホルモンを含む配合飼料を食べたウナギの97%がメスになりました。
残りのグループはそれぞれ約67%がメスになりました。
つまり、シラスウナギが約20㎝程度に成長するまでの間に、女性ホルモンを投与し続けることで、メスのウナギを作ることができることが実験で証明されまし た。
魚の性別もコントロールできるようになったんですね!すごい。