流れ藻につく稚魚のメカニズムとは?

  • どのようなメカニズムで稚魚は寄り付くのか?
藻場

魚が水中の構造物の周辺に居つく行動を、寄り付き行動といいます。

この行動は、アジ科の魚によくみられる行動です。
ブリの稚魚とかは、流れ藻に寄り付く性質が強い魚です。

以前、天然種苗に頼っているのはウナギだけじゃないで紹介し ましたが、
モジャコを流れ藻ごとすくって、生け簀で育てているのがブリ養殖です。

シマアジを使ってこんな実験をしています。
寄り付き行動実験
透明のパイプ、グレーの色のついたパイプ、吊るしたものの下にできる影
上記の3種類の基盤でそれぞれ、シマアジが寄り付くのかどうかをサイズごとに調べています。

それぞれの基盤の入った水槽に、10尾のシマアジを入れて、4時間おきに寄り付き行動をしている個体をカウントするという実験です。

要するに、
透 明なパイプは、眼で見えないけど、触ることのできる基盤
グレーのパイプは、見えるし、触れる基盤
影は、見えるけど、触れない基盤
ということですね。



すると、
透明のパイプと、グレーの色のついたパイプには、全長12mmで寄り付き行動がみられるのに対して、影の下には、全く集まりませんでした。

つまり、寄り付き行動には、視覚刺激よりも、接触刺激のほうが重要である ことがわかります。

特に、夜間は眼が見えないので、基盤に触れるすれすれまで寄り付いていたのだそうです。





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